事業計画書⑧3つの売上予測
カテゴリー:事業計画について
説得力の有無は売上予測の立て方次第
創業者自身の経験から、最低、どのくらい売れるか
これは、たいていの場合、創業者は創業する業界の経験や常識を知っています。そのため、今までの自分が培ってきた経験から、だいたい、どのくらい売れるかということは予想がつくものです。しかしお気づきかと思いますが、これはあくまで創業者の主観の話なので説得力が弱いですよね。そのためあまり使えません。しかし、今まで20年間勤めて経験したこととまったく同じことをやる場合などには、お客様がどの程度来てくれるかという予想はかなり近い確率で出来ると思いませんか?
平均的な数字を持ち出す
これは、たとえば、豆腐を自前の店舗で売る場合や、行商で売る場合などで、条件が同じような豆腐屋と比較する方法です。比較する豆腐屋がすでに2年位営業していた場合で、その他の条件が同じようであれば、もちろん人間が違ったりしますが、一定程度の近い売り上げを予測できます。しかし、この方法でも、条件が完全に一致することはありませんので、説得力に欠けることもあります。逆に、比較するお店と比べて条件がかなり良い場合で、最低でも比較しているお店ぐらいは売れるのではないかという説明には使いやすいと思います。
確実な数字を作る
これが目指す方法です。確実に数字が見込めるように仕組みができていると事業計画書の説得力が上がり、融資がおりやすくなります。たとえば、先ほどからの豆腐屋で説明すると、基本的には自前の店舗を持っている豆腐屋です。そのため、店舗に足を運んでくださるお客様の数は、予想が難しいですよね。しかし豆腐を売れる人は、一般のお客様以外にもいますよね。たとえば、スーパーにおいてもらうことや、スーパーに買ってもらうなどといった方法もあります。また、中華料理屋をはじめ飲食店への売り込みなどであれば、対企業や事業主との取引となり、一定数量の取引となりますし、契約書(発注書)などが事前にありますので、数字を証明する大きな材料になります。このような契約を取っておくことは、融資にとても有利に働きますが、あなたが、いざ開業した時にも売り上げに直結しますので一石二鳥の話です。最優先の営業が必要です。
とはいえ、このように融資前にここまで準備のできている創業者はあまりいません。弊所でいただくご相談の場合も、事前に売上予想が固い方はそうはいません。そのような場合には、競合分析やあなたの強み、販売方法などの要素から、論理を積み重ねて説明していく方法をとります。確実な数字を作る条件がなくとも十分に融資は通っていますのでご安心ください。